エジプト旅行記−24

99年12月23日(木)−3

「何がしたいんだい?」
「ルクソールに行きたいんだけれど、列車の時刻がわからない。」
「ルクソール行きは、MorningとEveningがある。Morningは、朝の7時、Eveningは、 夜の10時だ。」
「チケットはどこで買えばいいの?」
「あのプラットホームの先だよ。」
へえ、1日に2本しかないのか。。とりあえず、トンネルみたいな場所をくぐって、示された方向に歩いていったが、プラットホームしかない。また、途方に暮れてしまう。すると、係員の腕章をした駅員らしき人が近づいて、
「どうしたんだい。」
「ルクソール行きの切符が買いたい。」
「そうかい。じゃあ、僕についておいで。」
 さらに地下道をくぐって、ようやく切符売り場に到着。こんなもの自力で探し出すのは不可能だ。(表示も何もない)ここに並べばいいよ。といわれたが、あとからあとから、人が割り込んできて、なかなか買うことができない。あきれ果てて、並んでいると、「こっちこっち。」とその駅員が手招きしてくれた。ようやく、窓口に到着。

 26日(日)の午前のルクソール行き(車窓からのナイル川の眺めがすばらしいとのこと)を希望したが、あいにく満席。夜の便は空席があるということなので、そちらを予約した。予約したのは、1等車(もちろん特急)。学生証を示して、40LE(1200円)で購入。手にした切符には、わかる文字は何も記入されていないが、手書きで出発時刻と、プラットホームの番号を教えてくれた。
 カイロ−ルクソール間は、680キロもある。日本でいえば、だいたい東京から相生(姫路と岡山の間の駅)くらい。日本では、運賃が9560円特急料金が5650円であるからだいたい1/10位の価格である。安いとは聞いていたが、これほどの差があるとは驚いてしまった。しかも、2等車ならもっと安くなるのだから、信じられない(学割を使わないと50−60LE位)
 
この時もらった3種類のチケット。

一番左がチケットで、記入してある普通!の数字は、あとで書き加えた
 ホッとしていると、先程の駅員がバクシーシを要求してきた。彼がいなければとても買うことができなかったので、それほど頭に来ることなく、2LEを支払う。それにしても、公務員でもバクシーシを要求してくるとは、本当に油断ができない国だ。

 この旅行に備えて、ナイルヒルトンホテルにルクソールのガイド本を購入しに行くことにした。いつものように地下鉄に乗って到着。今回は、まずまずのルクソールのガイド本と旅行者用の使いやすい地図を見つけることができた。全部で3冊75LE(2250円)少々高い気もするが、まあ仕方ないだろう。 

 初めて日が沈んだ街を歩くと、結構食べ物屋が開いている。ガイド本で見て以来食べたいと思っていたシャワルマ(回りながら焼いている大きな肉のかたまりから肉をそいで、ハンバーグ用のパンに挟む)を2個買って(4LE=120円)、オレンジジュースも買うことができた。(このオレンジジュースもその場で絞ってくれる。コップ1杯:1.5LE=45円)味はまあまあ、(期待していたほどは美味しくない)マクドナルドに比べると半額程度で、ようやくエジプト料理を食べることができた。
写真:地球の歩き方(エジプト)より

 「なかなか俺もやるじゃないか。」カイロを歩くのは、ほぼマスターできた気がする。少し慣れてきたので、いつも降りる駅ではなく、もう少しバスに乗りやすい駅で降りることにした。今回は、マホメットさんにバス停の名前を聞いている。余裕を持ちながら、バス停にいる人に聞いてみると、
「ここにはそちら方向のバスは走っていないよ。タクシーで帰った方がいい。」とのこと。
そんな、バカなことがあるもんか。この道路をまっすぐ行けばつくのは知っているんだ。ラムセス駅と反対方向のバスに乗りこんだ。 


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